二章 大刀の虎 長刀の鷹

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  ダンテ「ん…?」 コジロウ「おや…?料理長がいらっしゃらないようですね」 キスケ「コジロウ…殿…」 コジロウ「おやめなさい子忍者さん。そのクナイを取ろうとした手をおおさめしなさい」 キスケ「なっ…何故、分かったのだ!?」 ダンテ「止めろキスケ…。コイツはどう転んでも、お前じゃかなわない」 コジロウ「聞き捨てなりませぬぞ異国混じり君。まるで、『自分なら私に勝てる』というような言いかたに聞こえますが」 ダンテ「『俺なら貴公に勝てる』と見下したように言ったつもりだが?伝わらなかったようだな?」 コジロウ「ほう…。貴公は私に喧嘩を売るのですかな?」 ダンテ「滅相もない」 コジロウ「……」 ダンテ「……」 ゴロウ(な…なんちゅう空気なんだ…。見えない火花が散ってるぜ…) コジロウ「混じり君は実に滑稽なお方のようだ」 ダンテ「名前はダンテだ。混じりをバカにすんじゃねぇよ」 コジロウ「おやこれは失敬しました。さて、困りましたね…。食事がないとなると」 ダンテ「サクラ!もうひとり分多めに作れるか!?」 サクラ「作れますよ!」 ダンテ「なら、頼む!」 キスケ「主!まさかコジロウ殿と一緒に食事をお取りになるつもりですか!?」 ダンテ「今回ばかりはな。腹が減ってはなんとやら。あまり、周りにも人が居ないからラッキーといえばラッキーだ。ここで逢ったのも何かの縁。今日くらい一緒に飯を食べようや」 コジロウ「つくづく面白いですね貴公は」 ダンテ「そうか?お江戸の万屋ダンテ様、面白可笑しく生きるのが様になってるようだわさ」 コジロウ「では、御言葉に甘えて、いただきます」 客1「おい…。いまお江戸の万屋ダンテって言ったよな…?」 客2「ああ…。間違いねぇ…」 客3「アイツのお首は値打ちもんだわさ」 客4「殺るか…?」 客達「ああ…」  
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