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ダンテ「ん…?」
コジロウ「おや…?料理長がいらっしゃらないようですね」
キスケ「コジロウ…殿…」
コジロウ「おやめなさい子忍者さん。そのクナイを取ろうとした手をおおさめしなさい」
キスケ「なっ…何故、分かったのだ!?」
ダンテ「止めろキスケ…。コイツはどう転んでも、お前じゃかなわない」
コジロウ「聞き捨てなりませぬぞ異国混じり君。まるで、『自分なら私に勝てる』というような言いかたに聞こえますが」
ダンテ「『俺なら貴公に勝てる』と見下したように言ったつもりだが?伝わらなかったようだな?」
コジロウ「ほう…。貴公は私に喧嘩を売るのですかな?」
ダンテ「滅相もない」
コジロウ「……」
ダンテ「……」
ゴロウ(な…なんちゅう空気なんだ…。見えない火花が散ってるぜ…)
コジロウ「混じり君は実に滑稽なお方のようだ」
ダンテ「名前はダンテだ。混じりをバカにすんじゃねぇよ」
コジロウ「おやこれは失敬しました。さて、困りましたね…。食事がないとなると」
ダンテ「サクラ!もうひとり分多めに作れるか!?」
サクラ「作れますよ!」
ダンテ「なら、頼む!」
キスケ「主!まさかコジロウ殿と一緒に食事をお取りになるつもりですか!?」
ダンテ「今回ばかりはな。腹が減ってはなんとやら。あまり、周りにも人が居ないからラッキーといえばラッキーだ。ここで逢ったのも何かの縁。今日くらい一緒に飯を食べようや」
コジロウ「つくづく面白いですね貴公は」
ダンテ「そうか?お江戸の万屋ダンテ様、面白可笑しく生きるのが様になってるようだわさ」
コジロウ「では、御言葉に甘えて、いただきます」
客1「おい…。いまお江戸の万屋ダンテって言ったよな…?」
客2「ああ…。間違いねぇ…」
客3「アイツのお首は値打ちもんだわさ」
客4「殺るか…?」
客達「ああ…」
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