二章 大刀の虎 長刀の鷹

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  キスケ(主は大丈夫と言っていたが、やはりコジロウ殿が気がかりだ…。天井裏から見張らさせてもらいます…) ダンテ「次期長か…。てぇことはかなりの力だってわけだわな」 コジロウ「でなければ合戦にひとりでは出向きませんよ」 ダンテ「さて、体を洗うかな…。っよこらしょ」 ダンテが湯船からあがる。 キスケ(はわっ…!?あっ…主のきっ…鍛えられた体…。生で見るのは初めて…) ダンテ「ゴロウ、背中頼む」 ゴロウ「あいあいさ」 キスケ(なんという琢磨しい肉体…。磨き上げられた筋肉…。ゴロウ殿が…主の背中をっ…。うらやましい…) キスケが体を前に乗り出す。 キスケ(しまった!音を立ててしまっ…) ダンテ「ぶわっきしょおおい!!」 ゴロウ「ぬわっ!」 キスケ(い…良い具合に主がくしゃみを…?助かった…) コジロウ「なんですか…?一体全体先ほどの叫びは」 ダンテ「ズビっ…。くしゃみだが…何か?」 コジロウ「先ほどのが…くしゃみと申されますか…」 ダンテ「モチのロン」 ゴロウ「どんなくしゃみをするんだお前さんはよ…」 ダンテ「てへっ」 コジロウ「下品としか言い表しようがありませぬな」 ダンテ「だまらっしゃい!」 ダンテがふたりの見えない角度でウインクをする。 キスケ(…!?主は拙者がここにいることに気が付いておらっしゃったのか…) ダンテ「さてと、そろそろあがろうかな。深夜になるにつれていろんな客がいるからな。例えば覗き好きとかな」 キスケ(うっ…)  
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