二章 大刀の虎 長刀の鷹

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  ダンテ「ちきしょう…。今日はどうにも野宿らしいな…」 ゴロウ『まあ仕方ないじゃねぇか?だいたい、流派のひとりと一夜を過ごすのがまず、無理があったんだよ』 ダンテ「それもそうだわな。そういう意味じゃ、こうなって正解だったかもしれねぇな」 サクラ「あのぉ…」 ダンテ「とりあえず、シンクロ解こう。思ったより疲れた」 ゴロウ『あっ…。それもそうだな』 ダンテとゴロウがシンクロを解く。 ダンテ「手頃な横穴でも探そう。そこで、寝泊まりだ」 サクラ「あのぉ…」 ゴロウ「キスケは…?」 ダンテ「宿屋に刀置いて行っちまったからな。それを頼んだ」 ゴロウ「人使いが荒いな…。俺らの居場所に気が付くか…?」 ダンテ「問題はな…」 サクラ「お兄ちゃんっ!」 ダンテ「あんだよサクラ…?急に大声だしてよ…」 サクラ「抱っこ…してるの忘れてませんかっ…?サクラ、そろそろ下りたいですっ…」 ダンテ「あ…」 サクラ「にゅぅー…」 ダンテ「悪い悪い。つい軽くて気が付かなかったよ」 サクラを下ろす。 サクラ(はわわっ…!物凄く顔が近かったですっ…。やっぱり、お兄ちゃん…カッコイいです…) ゴロウ「それで?キスケはどうやって…?」 ダンテ「すぅー…はぁー…」 ゴロウ「深呼吸…?」 サクラが耳を塞ぐ。  ゴロウ「サクラ…?お前一体、何をしてるん…」 ダンテ「キスケエエエエエエエエェェェェェェェェェェェェェェっ!!!!!大好きだああああああぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!!」 ダンテの大声が響き渡る! ゴロウ「ぎゃああす!鼓膜鼓膜があぁ鼓膜があぁ鼓膜があ!!!」 キスケが顔を真っ赤にして、茂みから顔を出す。 キスケ「あっ…あっ…主!いっ…いっ…一体、何をおっ…仰いますかぁっ!?」 ゴロウ「来んの早!?」 ダンテ「四秒フラット。また腕をあげたなキスケ。イヤ、こういう場合は脚を上げたか?」 キスケ「主っ!ですから何故、あのようにおっ…おっ…お叫びに!?」 ダンテ「なんとなく、つか早くキスケを呼びたかった」 ゴロウ(恐ろしきかな…)  
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