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キスケ「それはあんまりです主!拙者を助けたのに、襲われた理由がそのようなことでは納得出来ませぬ!」
ダンテ「気にするな…」
ゴロウ「俺も納得いかねぇな…。そんなんじゃ説得の『せ』の字もねぇよ」
ダンテ「気にするな…」
ゴロウ「ダンテ!!」
キスケ「主!!」
ダンテが悲しそうな顔でふたりを見つめ返す。
ダンテ「悪い…。言ぇねんだ…。今はともかく…気にするなとしか言えないんだよ…」
キスケ「主…」
ゴロウ「ダンテ…」
ダンテ「早く横穴を見つけよう。今日はなんだか疲れちまったよ」
ダンテは歩き出す。
サクラ「お兄ちゃん…」
ゴロウ「なぁサクラ…。なんなんだあの刀はよ…」
キスケ「拙者も気がかりですぞサクラ殿。あの黒刀のことは主から何も聞かされておりません…」
サクラ「…ごめんなさいふたりとも…。サクラも言えないのです…」
ゴロウ「サクラ…?」
キスケ「何故ですか…!?これは主にとって一大事…」
サクラ「約束…なんです」
キスケ「約束…?」
ゴロウ「どんな…?」
サクラ「それも含めて…言えないんです…」
ゴロウ「サクラ…」
サクラ「あえて言うなら…お兄ちゃんにたいする『呪縛』と言う名の呪いなのです…」
キスケ「呪い…?」
ゴロウ「『呪縛』…?」
サクラ「斬っても斬れない関係なんです…。サクラやゴロウ、キスケさんとお兄ちゃんの関係みたいな…」
ゴロウ「…?」
キスケ「…?」
サクラ「行きましょう?お兄ちゃんが待ってますから」
サクラはダンテのあとを追うように歩き出す。
キスケ「あ…サクラ殿…」
ゴロウ「結局、分からずじまいかよ…」
キスケ(主…。拙者は不安です…。主に好きで付いているのに…このようなことをされては…寂しくも思います…)
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