運命の分かれ道

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倒れ込む男の襟を掴み、また起き上がらせる。 「お前のデートの時間と人の命とどっちが大事なんだよ。 なぁ。 あと少して死んでたかもしんねーんだぞ‼」 ドスッ‼ 今度は腹。 頭に血がのぼってた俺は止まらなかった。 その時… ギュウッ… 「もうやめて‼ もういいから… もうやめてよ…」 そこでハッと我に返り手を止めた。 ミナを見ると悲しそうで、とても怯えた目をしてた。 「…ゴメンな」 そー言ってミナを抱き締める。 震えていた。 男は車に乗り込み逃げるようにその場から居なくなった。 「俺…怖かった?💧」 無言で頷くミナ。 ミナの前でマジギレしたのはこれが初めてだった。 「あんな顔…初めて見た… あんな怖い顔もするんだね…」 「そりゃー俺だってキレる時あるよ💧 それより… 本当に大丈夫か?💦」 「うん… もう大丈夫‼ ツリーのとこ行こ?」 「うん。」 ミナの無理した笑顔が… 少しズキッとした。
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