第一章 春

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散歩にしてはありえないくらいの距離を歩き終え清と二匹の犬が家に戻ると丁度ご飯が炊けている、白飯に鰹節を乗せて醤油を垂らし味噌汁をかけたものを二匹に与える。 「そら喰え~」 清は猫と犬の好物を勘違いしているらしいが二匹は綺麗にたいらげた。 そして清も白飯、漬物と味噌汁を静かにたいらげた。清も犬も朝食は365日変わらない。 朝6時30分。 まわりはスッカリ明るくなり用意したオニギリ3個と漬物を車に積んだ。 「行ってきます~」 二匹の犬に素っ気ない態度で見送られ清は気にする事もなく会社に出掛けた。 まだ交通量の少ない国道を爆音が轟いた。 整備不良である。 約20分で会社に到着すると2人の真っ黒い顔をしたオッサンが待っていた。
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