~始まり~

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  キーンコーン    カーンコーン   『マジ,舞ウケるー。授業中大声で喋る奴どこにいんのょ!』   授業が終わって爆笑しながら小走りで彩がやってきた。   『ここに…でもねでもねぇ…だぁってねぇ…琉華がいじめるんだもぉん。』 また,頬を膨らませながら言う。   『いじめてなんかなぃょ。舞が視線感じたって言うから,好意持たれてるんじゃなぃ?て言っただけだょ!』 両手を胸の所まで挙げて振り,言い訳をする。   『えーえー。何何ぃ?視線って?好意ってぇ?』 目を輝かせ,興奮気味に彩が聞く。   『ん~?なんかねぇ,移動教室のトキうちらのコトみてた男いたのぉ~。実はねぇ,前にもうちらのコトみてたのぉ。』   …前にもみてたのか…。舞かな…彩かな…。   『きゃー!それってぇ…』 彩はニヤニヤしながら舞に寄り添い脇腹を肘でつつく。  
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