懐かしい港町

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数日前の昼下がり… きっかけは彼女の何気ない一言が原因だった… 「そういえば…もうすぐ月に一度の大市場の時期だっけ…」 「はぁ?何だそりゃ?その大市場ってのは」 すると、彼女は本を読みながら説明する 「毎月、月に一度近くの港町で大きな市場が開かれるの… そこでは沢山の出店が出てるから地元(ココ)じゃ一種のお祭りみたいなものかな?」 「お祭りねぇ…つーことは、結構旅行客とか来んのか?」 「ええ…ただでさえ旅行客達が大勢ひしめいてる港町が更に沢山の旅行客が来るのよ もう、息苦しいって問題じゃないって話らしいわよ」 「詳しいんだな…お前って」 「別に…よく婦長さん達の話をよく耳にするから …そういえば、最近行ってないなぁ~ かれこれ六年位かな…行ってないの」 「前はよく行ってたのか?」 「うん…その頃は病状もそんなに悪くなかったし、よく姉さんに連れていって貰ってたな…」 「そうかよ…そりゃ良かったな」 「何?ヤキモチ妬いちゃったてるの?死神さん♪」 「うっウルセェ!!そんなんじゃねぇよ!!」 「またまた~バレバレだよ♪死神さん」 クスクスと彼女は彼をからかい続けた 「そういえば…ねぇ、死神さん?」 「なんだよ…」 「いつも思ってるんだけど…いつまで仮面付けたままなの?」 スッと…彼は自らの仮面に触れてみる 「あぁ…コイツか?悪いが外せねぇんだよ 色々と事情があってな」 「事情って?」
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