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「私、今…生きてる?」
たった一言だったが…何故かとても重い一言に聞こえた気がするのは気のせいだろうか?
数分後…
「さてと、何処から行くかね?
見たことねぇ店ばっかだから…迷うな」
と、彼がキョロキョロと辺りを見渡していると
「おっ、旅の人♪この町は初めてみたいだな
どうだい?旨い店を紹介するから一緒に来」
「ありがたいが…生憎、腹減ってないんでな
つーか、人の財布をあてにしてタダ飯喰らおうなんざぁ百年早いんだよ」
「チッ…バレたか
あんた、ふざけた仮面付けてるクセに中々勘が鋭いんだな
その黒一色の服装も今時のオシャレって奴か?
それなら良い服屋を」
「生憎、俺は今時の流行なんかには興味はねぇよ
それに、この仮面…無闇矢鱈に外したくはないんだよ」
「そうかい…んじゃ」
しばらく彼は虚空を見つめながら行き先を考えてみた
「ねぇ、どこ行くの?」
気になって彼女が問いかけてきた
「とりあえず…ここら一帯をフラフラ歩いてみるか
悪いけど、ココで待っててくれ
すぐに戻る」
「解った。でも、迷子になったら噴水の所で待っててね」
と手を振る彼女
「らいらーい
…さてと、酒場にでも行くか」
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