懐かしい港町

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爺さんに言われた通りに歩いていくと…その店は存在してた 「…この店か なんつーか…本当に流行ってんのか? 見た所、看板は腐ってるし…外装も廃れ果ててるし、それ以前に人が居るのかね? てか、酒場っていうよりか…廃屋だな」 とりあえず入ってみることにした ガギゴギッギィ~… なんか金属が錆びた音じゃないのも混じってやがる… しかも、埃くせぇし 「おーい!!誰か居んのかよー」 しばらく返事が無かったが… カウンターらしき場所からボサボサ頭の野郎がコッチを見ていた 「あんた、この店の人間か? 爺さんからの伝言だ 『朱き月が昇りし時、灼熱の大地が我が身を覆い焦がす』」 すると店員らしき男がニヤリと笑う 「…久々の客か 待ってな…今、あの馬鹿を起こしに行ってくるからよ」 そう言うと男はカウンターへと消えた
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