懐かしい港町

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…さてと、中に侵入したのは良いが… 本題はこっからだ。 ハルノの話だと『マフィアの親玉は建物の奥に居る』って話だが 「建物の中が複雑に入り組んでやがる…これじゃあ簡単に奥には進めねぇな」 さっきから同じ場所をグルグル回ってる上に、自分がどこに居る事すら判断しかねん 「無闇矢鱈に動き回るのも少々釈だな… まっ、この一直線上に親玉が居る事は『この眼』で視(み)る限り確かだ となると…」 と、考えてる内に構成員二人に発見された 「「誰だ貴様!!!おい、侵入者だ!!早く応援を」」 「呼ばせねぇよ…カスが!!」 思わず無意識の内に体が反応していた 「「うっうわぁぁぁぁぁ!!!!!」」 気が付けば…一瞬にして二人を血祭りにあげていた 引き裂かれる肉の感触… 噴き出す鮮血の匂い… 砕ける骨格の音… 恐怖に怯える断末魔が辺りにこだまする… その瞬間、今まで押さえに押さえ付けていた『何か』が俺の体を『快感』として駆け巡る… 「あぁ…快感だぜ 久々の血肉の感触だ…たまんねぇ」 この衝動が俺の感覚を甦らせる…かつての血塗られた道がそこにはあった 「クヒヒヒ…クヒャヒャヒャヒャヒャ!!!!! 嗚呼…これだよ!!これ!! やっぱり死神はこうでなくっちゃな!!! 完膚無きまでに相手を潰し、絶対なる恐怖の鎖で拘束し、圧倒的な力という鎌でズタズタにする存在!! これこそが死神の在り方なんだよ!!! 全く…何の為に来たのかは忘れちまったが… 今はこの快楽と悦楽が楽しめれば別に大した事はねぇ… さあ、死神:シュラヴァリエル・オーテライト・ウグラテウスの殺戮鬼劇の始まりだ!!!」 限りない殺戮と混沌の幕開けだった…
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