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次の日…
彼女が目を覚ますと窓が開けっ放しになっていた事に気付いた。
「全く…ちゃんと閉めてから行きなさいよね…」
ふと、彼女が窓を閉めに行こうとすると
窓の縁に何かが挟まっているのを見つけた。
「何これ?手紙?」
宛名のない古ぼけた手紙を開いてみる
手紙には一言…こう綴られていた…
(お前みたいな面白い奴…忘れないわけねぇだろ?
それと…お前、寝る時位眼鏡外しとけ…
又、来てやるよ…ジュン)
それは、彼の字だった…
「全く…余計なお世話よ…死神さん。」
ふと、彼女の顔から笑みが溢れた。
しかし、この手紙には続きがあった。
(あぁ、ついでに…
お前案外可愛い寝顔してんだな~
後、もう少し色っぽい下着履いとけ…)
看護師が病室に入ってきた。
「ジュンさん。検診の時間ですよ~
…アレ?ジュンさん?」
<クシャリ>と紙を握る音がしたかと思うと
彼女は、体の到る所から禍禍しいオーラを出しながら
「あの死神…人が寝てる時になんて事を…
今度会ったら只じゃおかないから…」
と、呟いた後邪悪な笑い声を上げた。
その姿を見て怯える看護師
「あのぉ~検診の時間なんですけど…ジュンさん?」
それからと言うもの…彼女は、彼が来るのを待ち詫びた…
しかし、三日経っても彼は来なかった。
それから四日目の夜の事…
もう彼女の怒りが収まり皆が寝静まった頃…
彼女は、彼がいつも入ってくる窓を一日中見つめながら呟いた。
「もう気にしてないから…早く来てよ…。」
しかし、彼が入ってくる事は無かった。
彼女は、いくら待っても彼が来ないと解るや否や
「もう寝よ…」
と、呟いた瞬間
窓から何かが入ってきた。
「なっ何!?」
その物体は、ムクリと起き上がったかと思うと彼女の方を向いて
「テメェ…俺になんの恨みがあるってんだ」
と、呟いた。
彼女はその物体を見て
「えっ、どうしたの…傷だらけじゃない!!」
驚きを隠せないでいると
死神はボロボロの体で突然キレだした。
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