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時間は。
残酷に過ぎていく。
時間が解決する。。
そんな事もあるのかもしれない。
でも。時間が解決してくれるのは、目に見えない傷であり。
解決してくれないものも、目に見えない欠片。
薄明かりの中。
時計の音をききながら、寝返りを打ち、カナミは思った。
残りの時間は。
あとちょうど一ヶ月。
持て甘す感情に終止符をうつ。
そのために。。
カナミは空良と再会した。
それは、きっと、神様からの奇跡なんだと。
いまは思える。
悩みを抱えこみ、ひきこもりがちだったカナミと、失恋の痛手を引きずる空良。
幼馴染みとはいえ、なんてタイミングのいぃ再会だったのだろう。
再会の時の空良が。まぶたの裏に蘇る。
同時に、あの再会が呼びおこした感情も。。
あんなに、悩んでいたもやもやした感情が、形をわずかながら表したのだから。
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