異変

7/7
前へ
/153ページ
次へ
暑い。 夏が始まる。 病院からの帰り道。 カナミは両手に一杯の食材を持って、空良の部屋の前にいた。 少し日が傾いても、湿気を含んだ生ぬるい風が頬を撫でる。 一度。 深呼吸をして。 カナミはチャイムを鳴らした。 カナミにできる事を探すために。 空良にまもられる為じゃなく。 空良をより深く想う為に。 ゆっくりと太陽は陰っていく中で・・・。 カナミの陰が伸びていく。
/153ページ

最初のコメントを投稿しよう!

427人が本棚に入れています
本棚に追加