愛美 17歳 夏

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「やっぱり、バスの中はクーラーがきいて涼しいなぁ。そう思わへん?愛美【まなみ】!」             「ちょっと、香奈【かな】!声が大きいやん。他の人に迷惑やからもうちょっと声のトーン落として…」             そう言われて香奈はちょっと声のトーンを落として             「ホンマ、愛美は真面目やなぁ。ちょっとぐらいえぇやん。」             そう言うとほっぺたをプ~ッと膨らませた。             そんな香奈の横顔を見て、ウチはカワイイなぁって思って見ていた。             「それより、カワイイ服買えて良かったね!そう言えば香奈、彼氏出来たって言うてたやん?その服着ていったら絶対喜んで貰えるよ!」             「そう思う?へっへ~、実は自分でもちょっと自信あるねん♪」             そう笑いながら買ってきた袋の中を覗いて鼻唄を歌いだした。             きっと、香奈は今、一番幸福の真っ只中なんやなぁ 心から愛する人が居るって素敵やし、そんな香奈がちょっと羨ましいなぁ。             そんな風に眺めていたら香奈が            「何?なんか顔についてる?」             そう言いながら手で顔をペタペタ触りだした。
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