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「雨はな……ときに大いに感謝されたり、愛でられたり…かと思うと酷く疎ましがられるだろう?」
「…まぁ、そうだな」
晴明は柱にもたれかかり、博雅の話を聞いていた
「なんと言うか…酷く哀れではないか…。都合の良いときは愛でられ、でもまた疎ましがられる。考えてみたらそれはまるで……」
そこまで言って、博雅は口を噤んだ
言い出そうか迷っているようである
「まるで……何だ?」
晴明が促すと、博雅は悲しげな調子で言った
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