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「……ひろまさ」
晴明は愛しそうに、一言一言大切そうに名前を呼び、博雅の胸にそっと顔を埋めた
「…晴明……どうした…?」
様子の違う晴明が心配になり、手探りではあったがそっと背中を撫でてやった
「このまま……このまま…博雅と溶け合いたい」
珍しく甘えた声を出す晴明
見えないせいで、余計にその声は博雅を刺激する
「こうしていると…本当に博雅と一つになった気がするのだ。本当に……」
そう言った晴明の声は僅かに震えていた
顔は見えないが、泣いているのだろうと博雅は心配になりそっと抱き締めてやった
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