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「……博雅」
しばしの沈黙の後、急に晴明が口を開いた
「…な、なんだ…」
まだ怒っているようだったため、博雅は恐る恐る晴明の方を見つめた
「俺は……そんなに、冷たいか」
晴明は酷く悲しそうな顔をして尋ねた
愛しい人にこんな顔をさせて、自分はなんて酷い事をしてしまったのだろう、と博雅は深く後悔した
晴明はこんなにも脆くて、自分のちょっとした行動でこんなにも傷付いて
冷たい男のはずがない
自分だって本心からそんな事は思っていなかった
たまらなくなって、博雅は立ち上がり晴明に歩み寄ってそっと抱き締めた
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