運命

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    最低でも俺と前の男と2人はいたはずだ…明らかにねじ曲げたのだろう…        「特攻は大変名誉なことである…お前達のその愛国心は必ずや、日本国を、天皇陛下を救うだろう。お前達のその意志に感謝する!!」         戦争はそんなものだろう。     兵士は消耗品のように簡単に扱われ、上官は後ろで茶をすする…いつも真っ先に死ぬのは兵士なのだ。   まして特攻など玉砕などという綺麗事ではない。無駄死にである。人間の命を何だというのか…       この憤りをどこにぶつければいいというのだ…       日本は敗戦どころか崩壊してしまう…もはや絶望しかなかった。
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