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時間
いつものように朝目覚める
部屋を掃除し、いつものように点検を受ける
綺麗好きな俺がいる班は、一度もやり直しになったことがないのが自慢だ
そして朝飯
並べられた白いご飯
特攻隊員には三食白いご飯が与えられる
戦時中に、このご飯がどれほど貴重だったことか…
いつも夢中で頬張った
飯の後は外に出て、空を見ながら寝転がる
この時、俺は特攻が決議された時のことなど微塵も怒ってはいなかっただろう
あまりにも平和
あまりにも穏やか
あまりに退屈な日常に
俺は慣れてしまっていたのかもしれない
ただあまりに静かに過ぎていく時間に、いつしか俺は戦争を忘れかけていた。
賢治の死
自分の記憶
崩れ落ちた市街の風景
全て忘れて、今の時間が永遠に続けばいいと思った
「天下の日本軍人ともあろう者が、呑気にひなたぼっこか?」
外崎…この頃はあまり見かけなかった…
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