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痛っ!…
…眩しい…どこだ?
「おい、目を覚ましたぞ!」
誰だ?…まだどこか幼い…
「…誰だ」
「?俺は今村賢治だ、お前さん酷いケガで倒れとったんだで」
そうか…俺は戦地で…
戦地?…どこの…
「あんた…なんか兵隊さんみてぇだけど、どっから来たんだ?」
「わからない…何も思い出せない…」
「ホントか…?名前も?」
「思い出せない…」
「そっか…」
「賢治!」
少し立派な体格の女性が現れた
「あんた、兵隊さんに向かってなんて口の聞き方…兵隊さん、目が覚めたのかい?」
「あ…えぇ、まだ痛いですがなんとか…」
「母ちゃん、この人、なんも覚えとらんらしいよ…」
「まぁ…本当かい?」
うなずくことしかできなかった
「なぁ母ちゃん…俺父ちゃん死んでもうて寂しかったんよ、兵隊さん俺の兄ちゃんにしたってあげて!」
「えっ?!」
思わず口から飛び出してしまった。突拍子もないな…ん?
「父親…亡くなったんですか?」
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