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美香の手の先にはキレイに色付いたオレンジ色をした蜜柑がある。
そんな光景を見ながらおばあちゃんは
「美香がねぇ、蜜柑好きなのわかってるからちゃんと答えてくれたのねぇ」
と、ただただ微笑むばかりだった。
「あ、そうだ!ねぇ私向こうに行ってくる」
指差す方を暫く見ておばあちゃんはにこりと笑って頷いた。
美香はそれを見届けた後駆け足で向かって行った。
指差した方は蜜柑畑の中でも道が入り組まれている。
迷路の様な道だった
前までは戻って来れなくなりそうで入らなかった道
入ったら戻れなくなりそうで
だが、美香ももう体も成長したのだろう
今年の夏はあの中へと自ら足を踏み入れようとしていた
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