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「本当に?じゃあね、じゃあね、僕のが扉を開いて上げる!どの扉がいいか答えて、そうすれば君に合った扉を開いてあげるよ」
俺に合った扉を開ける?
それはこの少年が開ける扉は複数有るという事だろうか。
いや、それよりもこの狭い部屋にどうやってそんな複数の扉を開けるんだ?
俺の困惑に少年は気づかず、嬉しそうに手を広げた。
すると少年の生えている扉から侵食するように闇が広がり始める。
じわじわと闇が壁を、床を、全てのものを飲み込んでいく。
「うわッ?!な、なんだよこれ?!」
侵食する闇が俺の足元をも覆い始める。
その恐怖に逃れようと後ろに下がるも、闇の侵食のが早いようで足を突いた時にはすでに其処は闇に犯されていた。
しかし、其処が抜けるわけでも、闇が俺を侵食し始めるわけでもなく、先ほどと同じように床の固い感触がするだけで特に何も無い。
それに驚いた様に目を瞬かせ、説明を求めようと口を開くも先に少年の方が声を発し、俺は言葉を飲み込んだ。
「君が望む扉はどれかな?」
そう少年が言うと俺を囲むようにして三つの扉が表れた。
右側には蒼い扉が、左側には紅い扉が、そして後ろには碧の扉が俺を囲むようにしてたたずんでいる。
「さぁ、君はどの扉を選ぶの?」
「俺…、俺は…」
俺が選ぶ扉…、それは…。
1 蒼い扉
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2 紅い扉
↓
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3 碧の扉
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19Pへ
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