蒼い扉の向こう側

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「俺が選ぶのは蒼い扉だ」   そう俺が告げると少年はにっこりと嬉しそうに笑い右手を蒼い 扉の方へと向けた。   「水面を移す蒼い扉だね。  蒼い扉はその向こうに美しい湖を称えているよ。  けれど気をつけて、美しさに見とれていると悪戯されちゃう よ?」   何言ってるんだ? 俺がそう聞こうと口を開くと同時に少年は右手の指を鳴らした 。 パチンという小気味いい音と共に蒼い扉が勢い良く開き、急な 突風が吹く。 それにバランスを崩すと共に俺は蒼い扉へと吸い込まれていっ た。   「いってらっしゃい、アリス」   俺が最後に見たのはそう言いながら手を振る少年の姿だった。
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