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「もし、落ちたなら…見逃せないよな…」
呟きながら、アトリスは膝を折り深く底の見えない穴を覗き込む。
闇のみが続く穴の中で不意に何かがちらついた。
アトリスが何かと身を乗り出した瞬間、穴の底から黒い革手袋をした腕が伸び、アトリスの頬を挟みこみ穴の中に引く。
突然の出来事にアトリスは眼を丸くし、そして身を暗い穴へと踊らせた。
「なああぁぁぁっ?!」
アトリスの悲鳴が辺りに木霊し、そのわ姿は穴の奥深くへと消えて行く…。
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