月光

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スーツの尻の部分が裂けるのも気に止めず、部下を連れて肥満体の男がある一つの倉庫に逃げ込み、震える手で扉に鍵を閉める。 それと同時に弾丸がたたき込まれ、運悪く鍵を閉めた男は数メートル吹き飛んで血を吐き絶命した。 「どんな小屋でも無駄だ……」 ドアを蹴破り入ってきた男に向けて左右から機関銃を掃射するが男はまったく気にも止めず、二発の弾丸で二人吹き飛ばし、カツカツと踵を鳴らして肥満体の男に近寄って行った。 「さあ……狼が来たぞ!!」 誰もいなくなった港で炎に包まれながら笑うのは何者か……
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