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月は姿を消し、日が登り小鳥がさえずり鶏はやかましく朝の到来を知らせる。
また新しい一日が始まる、そんな中上半身裸で腹から血を流してゴミ捨て場に転がる男が一人。
瀕死の重傷を負っているが一か八かの賭で次に来る人間に助けをもとめるつもりだ。
「水をくれ……あと包帯と食料を…」
強烈な香水の匂いとハイヒールの足音で女性だと判断して這いずるように前に飛び出した彼の目に写った者は……
「ウホッ……良い男!」
やたら露出した部分の多いとボディーラインを強調したショッキングピンクの服にケバい化粧を満遍なく施し、金髪をこれでもかとカールさせ……
密林のように雄々しく茂ったすね毛と青々とした髭を持つ正真正銘男だった……
「…………化け物?」
結局その景色を最後に気を失い倒れた。
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