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月光
月に照らされる水面に映りし赤き炎……
「なぜ最新の兵器を導入しているのに実験体一匹も狩れんのだ!?ええこの能なしどもが!!」
燃え上がる港で上等なスーツに身を包んだ肥満体の男が、部下の尻を蹴飛ばして喚くが一緒にいる他の男の中にそれを咎めるものはいない。
「狼が来るぞ……」
炎の中から男の声が聞こえたかと思うと蹴飛ばされて、うずくまっていた部下の頭が音もなく吹き飛んだ。
「さあレンガで作った家に逃げろ……」
慌てて走り出すがさらに部下らしき男の一人が腹部にいくつもの穴を作り、声も立てずに倒れた。
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