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なんで今小さく“たぶん”つけたんだよ! と心の中でマリオはぼやいた。
「しからば古からのヨゲンに従い、このア・ゲールが特別に古代のウルトラスーパーな術“次元技”をお主に授けてアゲールぞ! しかも今ならたったの10000コインだゲル!」
固まる二人……。
「……アナタ、勇者からコインとるの?」
思わずアンナが尋ねる。
「当たり前ゲル! 世の中は厳しいのでゲル! 勇者といえどあまやかさぬ!」
「はぁ……」
冷ややかーな目でア・ゲールを見るマリオ。
「だいたい勇者と言えば武器や技をタダで貰えると思っておるからゲルルン始末が悪い。勇者なら10000コインくらいポンと払えるかいしょうがなくてはのう」
「あのオヤジ調子にのってやがるな」
いっそのこと一発くらわしてやりたいぐらいな気持ちだった。
「さぁどうするでゲルか? 10000コイン払って次元技をゲットするゲルか?」
「アンナ、どうする?」
マリオはアンナに相談する。
「でも全然持ってないんでしょ……?」
「うん……、仕方ないから断るか」
「好きにして」
「じゃあ、払わない!」
手を前でクロスして嫌がる。
「嫌だと言うか……。ならば仕方がない、特別に持ってるコイン全部でOKにしてアゲールぞ! それでいいでゲルか?」
「ああ、それなら! 3コインしかないけどな」
3コインをア・ゲールに渡すマリオ。少しア・ゲールの顔が嫌そうに見えたのはスルーした。
「ゲル・ゲル・ゲル、ならばいくでゲール」
デ・アールは座っていた椅子から立ち、少し浮かんでマリオのもとにやってきて変な呪文を言いだす。
「サッサカ ズンドコ ゲルゲル ルー×4
は~~~~~~!!
ア・ゲールっ!」
すると、マリオの周りに光りが集まってきてすぐ消えた。
「これでお主はスーパークールな古代の秘術“次元技”を使えるようになったゲル! 二次元と三次元の世界を行ったりきたりできるゲルぞ! どうじゃ、ゲル凄いであろう!」
しょうじき小説じゃあ凄さがわからねぇよと思うマリオだった。
「さてと、んじゃあ先にいくか♪」
「そうね……」
マリオは来た道を戻り、次元技を駆使してどんどん先に進むのであった。
ステージの冒険はカットさせていただきます。
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