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「言いたい事?」
繰り返して聞くと土方は軽く頷いて、
「俺、お前の事が好きだわ」
「へぇ……ってえぇぇ!!?」
「用件はそれだけだ。じゃあな」
「ちょっ、ちょっと待ったァァ!!」
あんまりあっさり言うから聞き流す所だったじゃねぇか…マジ焦ったぁ…
「何だよ」
「何だよじゃねーでしょ。ちょ、さっきのマジ?」
「マジじゃなかったら言うかよ。別に答えなんか望んでねぇから忘れてくれて構わねぇぜ」
「忘れられっか!」
「肝が小せぇな」
何でそんな普通なんだよ、土方は!銀さんもう心臓バクバクよ?このクソ寒いのに変な汗でそうよ!?
「そうじゃなくて…何で急に?」
「朝思い立ったから」
「朝?」
「夢に見たんだよ、お前を」
「土方くんの初夢は銀さんですか」
「起きた時にわかったんだよ。俺ァお前が好きだってな」
今…今また好きって…好きって言いましたよねェェ!?
「マジ……?これって現実?ちょ、土方くん、銀さんの頬つねってくんない?」
「現実、だ」
「いってー!」
情け容赦なくむぎゅぅっとつねられて声を上げ、土方を見ると変わらずそこに土方は居た。
「夢じゃない…マジだ」
「マジだよ。気持ち悪ィか?」
「まさか!」
慌てて首を振って、土方の手を掴む。
「夢かと思うくらい、嬉しい、です」
「…………は?」
「いや、だから。嬉しい」
「それはつまり何か」
「銀さんも、土方くんが好きです」
「………っ!!」
その時初めて、土方の顔が赤くなったもんだから、つられて俺の顔まで熱くなっちゃったじゃないですかァ。
ヤバい、これが正夢ってヤツですか!?
「えと…とりあえず、初詣…してく?」
「そ、そうだな」
二人して真っ赤な顔して鳥居をくぐった。
あんまり急すぎて、手すら繋げないけど。
今年はきっと最高に幸せな年になるね、うん。
*****
銀土。銀土銀のような感じがしないでもないですが銀土。
フラれる事前提でもとりあえず言うだけ言いたかった男前土方さんと、枕に写真挟んじゃう乙女銀さんでも紛れもない銀土です(痛い)
何かすいません…
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