第一話 気楽に笑って

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「キミが思ったとおりにやればいいさ」  何度尋ねても、速水の答えは一点ばりだった。いい加減うんざりする。 「それがわからないから聞いてるんだろ」 「普段使わない脳みそをフル活用してでも考えるんだな。――ホラ、さっさと行ってこい」  目の前には、それなりの大きさの美術室。 「……ちょっと待て? アンタまさか、俺を1人で行かせるつもりじゃないよな?」 「もちろん」 「だから即答すんなって!」 「キミにとって、記念すべき第一号だ。がんばれよ」
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