プロローグ

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「……誰だ?」 「やぁ、初めまして。俺は速水省吾(はやみしょうご)って者だ。ヨロシク。ちなみに27歳」  スーツ姿で、頭の上に変な輪っかがついているその男は、今の状況を理解できない俺を置き去りにして話を進めていく。 「キミの名前は確か……鈴原霧生だったっけか?」 「いやいやいや、そんなことはどうでもいいよ。アンタ誰? ここはどこだ? ……ていうか、物凄い吐きそうなんだが」 「おいおい、物覚えの悪いヤツだな。俺の名前は速水省吾だって教えたろ? それと、一度にそんなに質問されると、どれから答えればいいのかわからないんだが」  速水と名乗る男は、呆れた感じで溜め息を吐く。
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