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祐先輩は、
確かに彼女の話をすると
顔がにやけるけど。
にやけてるんじゃない。
苦笑いしてた。いつも。
辛そうだった。
きっと今でも、
真紀先輩のことが
好きなんだと思う。
やっぱり、いつ見ても
祐先輩は真紀先輩と話しているときが1番幸せそう。
夏休みがあけると
三年生は引退して、
祐先輩も推薦が決まるまで
部室に来ることはなかった。
「優?」
ぼーっとそんなことを考えてると
「頭いったか?w」
「いってません?w」
もうすでに6時50分だった。
「さっきの写真見たぞ。綺麗に撮れたなw」
「ありがとうございますw真紀先輩に教えてもらったんですよ!屋上!」
「屋上?」
屋上という言葉に祐先輩は反応した。
何か駄目だった?
「あ、はい…」
「あそこの景色は確かに綺麗だなw」
「先輩も行ったことあ『コンコン』
私の声にかぶって、
部室のドアがノックされ開いた。
「優?帰るよ。」
「あ…うん。」
私は直ぐに鞄を持った。
「じゃあ、お先に失礼します。」
聞けなかったな。
さっきの祐先輩の反応について。
私は、啓と共に部室をあとにした。
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