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「今日早かったね?」
部室を出た後、
啓は私の歩調に合わせて
ゆっくりと歩いてくれた。
「何か基本やったらすぐミーティングになってさ。早く終わった。」
「珍しいね?ミーティングとか。」
「ミーティングっつっても選抜行く奴決めただけだけどな。」
「啓行くの?」
「ん?行くよ。」
啓は小学校の時から
サッカーをやってたらしくて
中学のときも
選抜に行ったりしてたんだって。
背も180近くあって
体格も細いけど
結構がっちりしてるし
顔もかっこよくて
何か絵になる。うん。
私なんかと付き合ってて良いのかな?
って思う。
「ま、お土産買って来てやるよ。」
そう言って啓は
私の頭にポンっと手を置いた。
友達の紹介で、
最初仲良くなった。
でも休み時間とかよく話す内に
何かわかんないけど
惹かれてった。
啓の隣にいると
不思議と安心するんだ。
多分
今まで付き合って来た人の中で
1番好きだと思う。
校門から出ると
啓は私の手を
当たり前のように
自分の手と重ね合わせる。
また、自然に笑みが零れた。
幸せを感じる。
「何笑ってんの?w」
「わ、笑ってないよ!」
危ない危ない。
「じゃあ何?」
「幸せ感じただけw」
「ばーかw」
私の言葉に、
啓は笑った。
啓の笑顔が
何よりも1番好き。
大好きだよ、啓。
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