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「はいはい。で、用件は?」
「真紀先輩~」
わざと泣きそうな声で
先輩に詰め寄った。
「そんな可愛い顔しても無駄よ。早く言いなさい。」
いや、顔は先輩の方が
何十倍も可愛い…
や、綺麗だと思うのですが…。
「学校の中で良い景色撮れる場所知りません?」
「今日は学校で撮るの?」
いつも私が街でふらついているのを
先輩は知っている。
でも、写真を撮るのが
好きなことも1番知ってる。
「はいw啓と今日一緒に帰るんで、それなら久しぶりに学校で撮ろうかなって!」
「彼氏撮れば良いじゃない?w」
「私は静止画専門です。」
「あらそうだっけ?w
まあそれなら屋上とか良いんじゃない?空綺麗よ、凄く。」
「でも屋上って鍵かかってません?」
「ヘアピンで簡単に開くわよ。はい。」
そう言って真紀先輩は
私にヘアピンをくれた。
先輩ピンつけないのに
いつも持ってたのは
このためだったんだ。
「ありがとうございます!撮ったらお願いしますねw」
「自分でやりなさいw」
「先輩愛してますよ~♪」
「早く行きなさいw」
先輩の長い髪が揺れた。
本当に絵に描いたように
綺麗な人だなあ…。
ガチャン
そして私は部室を出た。
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