序章

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王子様…。 私はあなたを愛しています。あたなの為なら、死をも選ぶでしょう。 でも、いくら愛していても、あなたの心は違う所にあった。 声で、言葉で、 『あなたを助けたのは私、そして…愛しています』 って、言いたかった…。 口が動いても、伝わらないもどかしさは気が狂いそうなほどでした。 あなたはとても優しく人を思いやる心があり、純粋で…心が綺麗な人。 でも、その優しさは私にとっては苦痛だった。 あなたに愛してもらえない、私には。 いっそのこと冷たく突き放して諦めさせてくれたら良かったのに。 でも、あなたの優しさに惚れたのも事実。 すべては世間を知らなかった馬鹿な私が招いた物語にすぎない。
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