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とある始まりの話
少年は赤々と燃える車とそこから出てくる黒い煙を途切れ途切れに見ていた。
投げ出されたせいか手も足も動かない。
父も母も弟も車の中。
生きてはいない。
(そろそろ俺も死ぬのか……)
かろうじて火の中にはいないが投げ出されたため頭を強く打ち、血が止まらない。
辺りには人の気配もない。
(山の中だから当然か………)
少年は死を覚悟した。
しかし
「オイ其処のお前!」
(ーーーーーーえッ!?)
人の声がした。
「お前は生きたいか」
(なッ)
「生きたいな?生きたいのだろう?だから抗っているな!」
いつの間にか綺麗な赤髪の少女が目の前にいた。
「この私が生き返らせようか!!」
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