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悩んでいるといきなりケイトが笑顔になった。
突然のことに身じろぎしてしまう。
「何やってんの?悠太」
たまたま通りかかった美佳が呆れ顔で言った。
あ、助け舟。
これでこの場はなんとかなりそうだ。
でもその前に1つ。
「こら。兄貴を呼び捨てにするんじゃない」
「痛っ!何すんのよ!?」
こつん、と美佳の頭を小突くと抗議の声が帰ってきた。
兄貴の威厳は必要なのである。
年の差が1つだとしても。
「とりあえず、ここは私が何とかするから」
「………お願いします」
いかん、泣きそうだ。
妹を通訳にしないといけないなんて情けなさすぎる。
とぼとぼと自分の部屋に退散する。
うん。
夕飯まで落ち込んでいよう。
「あ。そういえば昼飯食ってないような…まあいいか」
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