金髪の少女

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「おもしろいお兄さんだね」 「そう?」 「うん、おもしろいよ」 場所は美佳の部屋。 美佳とケイトがベッドに腰掛けて話をしている。 勿論、英語である。 「日本に来た感想は?」 「想像以上!この街は綺麗だし空気もいいもの」 ケイトは満足そうにはにかむと言葉を付け加える。 「それに、ミカの家族も優しいしねっ」 「あはは。ありがと」 互いに笑顔を交わしあうとケイトは窓の外を眺めた。 日が沈もうとしている。 折り重なる山の間から差し込む夕陽が、ケイトや美佳だけでなく部屋全体をオレンジ色に染める。 「わあ、綺麗…」 あらゆる物がオレンジ色に染まり、一種の幻想的な空間がそこにあるように思えた。 「おーい、飯だってよー」 ふと、ノックの音と共に声が聞こえた。 あれは確かミカのお兄ちゃんのユウタの声のはず。 でも内容まではわからなかったけど。 「そろそろ晩御飯だって。行こう、ケイト」 そう言って美佳はベッドから立ち上がる。 つられてケイトも立ち上がり、ドアへと向かう。 「期待しててね。ウチのお母さん、料理の腕いいんだから」 「本当?それじゃ、期待してようかな」 2人が居間に着いた時はまだ準備は終わっていなかった。 が、ケイトの期待通り、数十分後には食卓に喜びの声が響くことになるのであった。
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