盗んだ奴は一体誰だ?

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「で、大ちゃん」 「…なんだよ」 天使並みの笑顔で言われては反論する気にもなれない。   (書き忘れたが、この神様かなりの美少女である。)   神様は腕を組み直して、大輔を睨んだ。 「一応聞くけど、名前盗んだ奴のこと、見たことある?」   残念ながら、というように大輔は首を振った。   「だよね…。手掛かりゼロか。」   神様は舌打ちをした。   「つーか、神様なら何か不思議な力とか使えないわけ?」 大輔が問い掛ける。   神様はため息をつく。 「いくら私でも、名前も顔も知らない人間を追うのは無理よ。」     大輔はへぇ、と呟く。 「神様も万能じゃないのな」 「当たり前よ。人間より凄いのは認めるけど」   「生意気な奴…」 「何か言った?」 「いえ!」   ハリセンを取り出した神様の笑顔に大輔はたじろいた。
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