とりあえず捕まえよう

3/5
前へ
/30ページ
次へ
30分ほど経っただろうか。 「ぜぇ…ぜぇ…、いい加減見つかってもいいだろ…」   走り疲れた大輔は3番ホールの前に座り込んだ。   「あいつは大丈夫かな…」 神様の事を思い出しながら、ぼそっと呟いた。       するとその時。   「…いた!!!」 通路の反対側にいる亜紀たち。   大輔は立ち上がり駆け出した。             「こっちか?!!」 大輔が1番ホールに飛び込むと、そこに神様がいた。   「おい!こっちに奴らこなかったか?!!」 そう言い神様の肩を掴んで振り向かせた。   「…ん?」   手にはポップコーンを持ってちゃっかり映画を見ている。       「てめぇ!!何呑気に映画見てんだよ!!!」   「大ちゃん!映画館では静かにって、お母さんに教わらなかったの?!!」   大声で叫ぶ大輔に、呆れたように神様は言った。
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加