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「…とりあえず、泥棒さんたちを見つけなきゃね」
神様は腕を組んで立ち止まった。
「最初から目的はそれだろうが。つか、なんで余裕綽々なわけ?」
先ほどとは全く態度の違う神様を大輔は不思議そうに見ていた。
「本当はやりたくなかったけど、ここまで手をかけられちゃぁお仕置きが必要ね」
そう言うと、手のひらに光が集まり始めた。
一瞬、目も眩む光が大輔の視界を覆った。
すると、まばたきの間に神様の手の中には水晶玉が輝いていた。
「これは一体…」
大輔が驚いていると、神様は話し始めた。
「あんたさっき、私に不思議な力は使えないかって聞いたわよね?」
「あぁ…」
「それを今から見せてあげる」
神様は水晶玉に手をかざし、目を閉じた。
「あの名前泥棒の顔がわかってしまえば、名を暴くなんて簡単よ」
そう神様は言った。
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