名前を盗まれる主人公

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駅についたが、亜紀ちゃんはまだいなかった。 時計を見ると10時45分。 約束は11時だから時間はある。 俺はゆっくりと待つことにした。       10時55分。 改札口から亜紀ちゃんが現れた。 ロングヘアに白のワンピース。 今日もかわいいぜ全く!!   「亜紀ちゃん!」 俺は軽く手を振って彼女を呼んだ。   しかし亜紀ちゃんは気づかない。   仕方ないので亜紀ちゃんに駆け寄った。     「亜紀ちゃん無視はひどいよー」 そう言って俺は肩をたたいた。           「…なんですか、あなた?」   いつもとは違う、冷たい目で亜紀ちゃんは俺を見た。   …はい?       「い、いやいや!なんですかって冗談きついなぁ!かわいいから許すけど!」 めげずに俺は亜紀ちゃんに笑いかける。   しかし亜紀ちゃんは冷たい視線をといてくれない。     「人違いじゃないですか?」 まるで不審者を見る目付きでそう言われた。
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