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しかし、接近戦に長けたスティールに敵うわけもなく、狂夜の杖は弾かれ、狂夜自身は後ろへ倒れ込む。
そこへすかさず、スティールが剣を狂夜へ突き付けた。
「チェックメイトだ。」
スティールが言う。
「お見事♪」
銀星が剣を鞘にしまいながら言った。
「……殺るがいい…」
狂夜が諦めの声を出す。
「そー言うなって。お前も俺達二人がかりにしちゃ、良く頑張った方だぜ??」
銀星が手を広げて言う。
「…ヌルいな貴様は。戦闘では奇襲もあれば、スキルによって分身を作る奴もいる。そんなヤツらに『負けそうですから一人ずつ来て下さい』なんて口がきけると思うのか??」
狂夜はハァとため息をついて言った。
「あ、俺コイツ嫌い。」
銀星が目を細めて狂夜を指差しながら、スティールを見る。
「負けは負けだ。……煮るなり焼くなり好きにするがいいさ。」
狂夜は静かに目をつぶった。
「お前の言い分は分かった。」
スティールが剣を強く握る。
「お…おいっ!!ちょっと待てってスティール!!」
銀星が慌てて止めようとする。
………ザクッッ!!
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