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男は、とある喫茶店で眠り込んでいた。
その酷く暗い眠りを、誰かが呼び起こす。
「ぉぃ……おい、スティール、そろそろ起きろって。」
銀髪のスラリとした男が、寝ている赤髪の男を揺すり起こす。
「む…銀星か……最近疲れているせいか…どうも寝てしまう。」
スティールと呼ばれた男はテーブルに伏せていた頭を、ゆっくりと持ち上げる。
「ココんところ連戦続きで休んでねぇし、寝る所すらねぇからな…」
銀星と呼ばれた男も、眠そうな顔をして頭をボリボリと掻く。
「あら、お早うございます。お二人共、随分ぐっすりと眠っていましたね…。はい これ、カバリアンコーヒーです♪」
近寄って来た女性はそう言うと、二人の前にコーヒーを出した。
「あ…悪いねサラさん。これ貰ったら、もう出てくからさ…」
銀星は申し訳なさそうに謝った。
「いえ、いいんですよ。昨日、町に出没したモンスターを退治して下さったんですし、もっとゆっくりしていって下さい♪」
サラと言う女性はニコリと笑う。
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