門松くん

2/12
14人が本棚に入れています
本棚に追加
/37ページ
0:00 新たな年の幕開け。僕は去年から一人暮らしを始めた。父の反対を押し切り、絵の道に進むためにバイトと美術の両方を両立させていた。 今、僕が見てるテレビからは人々の歓喜の声が響いていて、人々は狂いに狂っていた。 そんな中、僕の部屋は蕎麦を啜る音だけが虚しく響いていた。今年は一人暮らしを始めてから、初めての年越しで一年を、自分なりに振り返っていた。 毎年、年越しになると元旦は寝ずに一夜を過ごすのだが、それが効いてか知らずか僕の両目がだんだん重くなってきて、自然と光を見失った。
/37ページ

最初のコメントを投稿しよう!