門松くん

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僕は夢を見ていた。それは、自分が家の玄関前を背に立っていて、ふと後ろに視線を感じ振り向いてみると、僕の目線の先に見えたのは玄関と門松だった。僕はとりあえず家の玄関に足を一歩踏み入れてみた。すると 「おい」 "何かが"、しゃべった。少し掠(カス)れた感じの声で、それは僕にしゃべり掛けている事だけがわかる。だが、姿が見えず、周りに視線を回した。 「ここや、ここ」 「…ここ?門松しかないけど」 「そうや」 「……え?」 僕はまだ素直には信じられず、しばらくその場に立ち尽くした。すると突然頭に鈍い痛みが走ったと思うと意識を失った。 .
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