門松くん

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目を覚ますと僕はリビングにいた。辺りに目を向けると、自分の家のリビングだとわかった。体を起こし、木製のテーブルの上にある蕎麦に目を向けるとすでに伸び切っていた。それを見て残念そうに唸ると、先ほどの夢が気になり、僕は玄関へ向かった。 とりあえず新聞を取りに行くついでに門松を見る事にしよう。僕は玄関に出て、ポストに荒く入れられていた新聞を取った後、門松をちら見した。 「おーい、なんかしゃべれよ」 返事はない。自分がしたことが急に恥ずかしくなり、門松がしゃべるワケがないと自分の気持ちを納得させた。そして、ドアノブに手を掛けた時だった。 「起きろ」 なんと、また門松がしゃべったのだ。 .
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