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いかめしい顔付きで、僕は理想の桃源郷をさ迷った。
精神病だと思えば思う程、きっと伝染病のように欲求不満や被害妄想が広がっていくのだろう。
夏目漱石はそうだったに違いない。
そして僕もそうだ。
著名人と自分を重ねることによって安泰していく。
保健の時間に習った同一化というやつだろう。
思ったというより完全に俺という媒体は弱いんだということを悟った。
孤独、
孤独を愛した人物を思い浮かべる。
ベートーヴェン、彼は偉大な音楽家である。
孤独を愛するのはきっと、周りに孤独しか見つからなかった時だと思う。
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