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怪しい
いや、怪し過ぎるだろ
「この神様、ネーミングセンスないな」
どこかぬけたことを新月は言った。
―――はっ!
「いやいや、ツッコムとこ違ぇよ」
危うく流されるとこだった流星は、慌ててつっこんだ。
「な?面白そうだろ?」
目を輝かせながら、日陽は新月と流星に言う。
「面白そうとかいう問題じゃねぇし」
こいつらにツッコムのいい加減疲れてきたんだけど。
流星はため息を吐きながら、日陽の言葉にツッコミをいれた。
そんな流星の反応に、えー、といかにも残念そうな顔で言った。
「なぁ、陽」
「ん?何、新兄」
「一つ聞きたいんだけど」
新月は一つ、頭の隅に引っ掛かっていたことについて聞き出そうとした。
それは、流星の反応に残念そうにしていても、どこか嬉しそうな、興奮している日陽がいることに気付いたからである。
何か良からぬことがこれから起こるかもしれない、と。
流星の顔を見ると、流星も気付いたのか、少し青ざめている。
何々?と急かす日陽に新月は視線を戻し、意を決して口を開いた。
「まさか、とは思うけど……。もう書き込んで送ったとかないよな?」
新月の顔を冷や汗が伝う。
流星も同じようにして、日陽をじっと見た。
「何言ってんだ?新兄。そんなの………
そんなの送ったに決まってんじゃん☆」
ドゴォッ!!
「イデェーーーーッッ!!!!」
明るく楽しそうに言った日陽は、一瞬後、お腹にもの凄い衝撃を受け、近所迷惑になるほどの大声で叫んだ。
仕方ない。
空手3段である流星の渾身の一撃をもろに喰らったのだから。
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